ヒトは極寒にどこまで耐えられるのか?

今年の冬はとに角、世界的に見ても寒い。

東シベリアのサハ共和国では、-65度を記録。車が故障して歩いていた20才の男性2人が凍死した。当時の気温はー50度だったという。

そもそも人間はマイナス何度まで活動できるのか?

外気温がどんなに低くても体内温度を35~36度に保てば人間は生きることが出来ます。宇宙服がその例です。しかし体内温度が31度の低体温になるとエネルギーが作られなくなるため筋肉が活動しなくなります。そうなると心筋つまり心ぞうが動かなくなります。仮に裸で氷点下にいると数分で凍死します。

「凍死」と言えば1902年、「八甲田山雪中行軍遭難事件」。映画化されたので多くの方が見たと思います。遺体は皮膚がカチカチに凍り、軍医の注射針は折れた、と記録にあります。

日本でも高速道路で車が故障なんてこともしばしばあるので、ますは車中で救助を待って下さい。アルコールは禁物です。血管が拡張し体温が放熱されるので一瞬、火照った感じはしますが、逆に体温を下げてしまいます。車の中にも毛布等の最低の備えはしておいて下さい。

防寒対策あるのみです。

(追伸)

寒さと言えば相変らず娘達の居る南予(宇和島)は寒い。

1月24日の朝、起きたら雪景色に驚いている(?)まりかが面白い。すごいのは、みるみるうちに吹雪になっている写真。これではまさに八甲田山ですね。

雪だるまは、本体はパパが作ったそうですが、手はゆうちゃんのアイデアでペットボトルに雪をつめて作ったとか。

すばらしい出来ですね。ボタンもいいね。

(写真6枚)

当院は医業という人間相手の仕事である。

そのため職員には対人関係に細心の注意を払うように常日頃から指導している。髪や服装、言動等々あるが、更に注意しているのが「嗅い」である。

「口臭」等は本人が気づかないため各部署のリーダーに(辛いけども)注意指導させている。

そんな時、今年の1月16日号の日経新聞「春秋」に的を得た記事が載っているので全文、引用させていただく。

以上であるが、「嗅い」は家族の人が注意してあげ、本人が自覚を持って対処するのがベストである。

口臭なら舌苔除去や歯槽膿漏のチェック等、やることは多い。

読者の皆様はいかがでしょうか?

(追伸)

まりかも1月20日で10ヶ月となりました。

すくすくと育っているようです。

(写真4枚)

元中日のエース、星野仙一さんが亡くなった。(70才)。

巨人との試合では特に燃える男としてファンを熱狂させた。

死因は膵臓がん。膵がんの5年生存率はステージ1で40%。胃や大腸の癌がほぼ100%であるのに比べると怖い。2016年7月に急性膵炎を発症。その時に分かった膵癌が命取りとなった。ここで見逃せないのが、星野さんが長年、糖尿病に苦しんでいたこと。

以前にもブログに書きましたが、糖尿病の人はそうでない人に比べて、がん全体のリスクが2割高い。膵がんと肝がんが約2倍、大腸がんが1.4倍である。

糖尿病は予備軍も含めると2,000万人といわれている。ここが、がん対策の点で大きな問題です。糖尿病で血糖値が上がると、それを下げるホルモンのインスリンが増える。インスリンには、がん細胞の増殖を促す作用があります。更に過度の飲酒や喫煙は糖尿病とがんのリスクをどちらも引き上げます。

星野さんもたばこをかなり吸っていました。昭和の大横綱、千代の富士も糖尿病があり膵がんで亡くなりました。

膵がんは我々も手を焼くほど早期発見が難しい。そのためには予防が第一ですが、そのカギは糖尿病対策にあると思っています。

ある本を読んだ感想です。

2008年に「がん哲学外来」を開設し、これまで三千人以上の患者や家族に希望を与えてきた順天堂大医学部教授の樋野興夫氏が病気で生きる基軸を見失ってしまった人に送る、「言葉の処方箋」。(幻冬舎)。哲学外来は対話を通して支援する予約制・無料の個人面談を行っています。医療現場と患者の間にある「隙間」を埋める活動を続けており、日本癌学会奨励賞等を受賞しています。

さて内容をいくつか紹介すると、「使命はまっとうするまで人は死なない」。使命がある限り人は簡単に死なない。使命や目的を持っている人は頑張れる。逆に使命や目的を失った人は亡くなるのも早いように感じるという。だから何をしたらいいのかわからなくとも焦ることなく、病気は人生の夏休みと考えてこれまでやれなかったことに時間を使ってみてはどうかと提案する。その他、「困っているときこそ笑う」-どんなに厳しい境遇にもかかわらず笑う。すると不思議と楽しい気分になってきます。人生いばらの道にもかかわらず宴会とも言っています。更に、「病気になっても病人ではない」「元気なときの自分が最高とは思わない」「八方塞がりでも、天は開いている」「死もまたありがたくいただく」「人生に疲れたらお墓に行くといい」「心配は命の毒である」、等々患者を勇気づけてくれる80の言葉が詰まっています。読者の皆さんが自分の人生に活かすもよし、患者さんへの説明に活かすもよし。是非、読んでみて下さい。

(追伸)

いつも冬になると南予は雪。

転勤族の方からよく「先生、なんで南予とあるのに南の方が雪が多いのですか?」と質問されます。私も不明です。

しかし雪で孫達は大喜びの季節です。

やはり学校に行きたい、まりかでした。

(写真6枚)

みなさん、36協定(サブロク)という名前を聞いたことがありますか?私は産業医をしていて色々な会社に出張しますが大事な労使間の法律です。

法律で定められている法定時間は原則「1週間40時間、1日8時間」ですが会社が労働者に残業をさせる場合、労使間で協定を締結し、労働基準監督署へ届け出る必要があります。

この協定は労基法第36条に規定されていることから、通称「36(サブロク)協定」と呼ばれています。

36協定を締結せずに残業をさせた場合や休日労働をさせた場合、労基法違反となり使用者に6ヵ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科せられます。

現在、サービス残業等、色々な問題で企業がブラックリストに載せられています。

労使共々、快適な環境で仕事をしたいものです。

(追伸)

新年号(1/4)で凧揚げの事を書きましたが「動画があれば見せて欲しい」との要望があり、今回、出してみました。

まりかの拍手がかわいいです。

お楽しみ下さい。

日本人は昔から月が好きである。太陽よりも好きという人が圧倒的でしょう。「三日月」「新月」「夕月夜」「宵月」等、季語も多い。

私は阿部仲麻呂の「天の原 ふりさけみれば春日なる 三笠の山にいでし月かも」は大好きな和歌である。さすが百人一首に選ばれているだけのスケール感がある。

花札でも「月見で一杯」という役がある。

さて世界広しと言えども「月見うどん」があるのは日本だけである。生卵を落としただけで、これを月に見立てるとは日本人の風流心ここに極まれり、というところである。

ゆうちゃんは、やはり「月には兎がいて餅をついている」と言っている。可愛いらしい発想である。

さて月は日中でなく夜に天空で輝きを放つ存在が古代より不思議なものであった。また我々の身体が月による潮の干満の影響を受けていることも摩訶不思議だし、月の満ち欠けを利用した「太陰暦」が明治維新まで使われていました。

月を愛でるのは他国では祝祭的な騒ぎになるが、団子や果物を供え、しんみりと月を眺め酒を酌み交わすという上品さは日本独特の文化です。

やはり「月見で1杯」ですね。

みなさん明けましておめでとうございます。

年末年始、楽しく過ごされたでしょうか?

私は孫2人と年末30日に母校、愛光学園のグラウンドで凧揚げをしました。愛光のグラウンドは(卒業生は知っていますが)、人工芝になっているので走りやすく、まりかも居心地良くしていました。澄んだ青空に高く上がった凧を見て、大喜びの子供達でした。

今年も医学ネタを中心に(月)・(木)と書いて行きます。

よろしくお願いします。(写真6枚)