12月15日(土)、平成最後の忘年会を恒例の道後のホテルで行なった。

今年は新人の入職も多く、フレッシュメンバーが色々な芸に花を添えてくれました。

最近の企業アンケートでは会社主催の忘年会は激減しているとの事。経費節約に加え、若い人達の関心のなさが原因とか?

ただ年に1回、職域を超えた交流は明日への社内結束強化のために必須と考えるが、いかがでしょうか?宴会の様子は写真を御覧下さい。

さて、今年のブログは今日で最後になります。

皆様、どうか良いお年をお迎えください。

新年は1月7日(月)スタートです。

(追伸)

今年最後に「ふくろう」を取り上げました。

写真は家内のコレクションです。「ふくろう」は「不苦労」と漢字で表わせます。苦労を背負い込まないという意味から開運効果が期待できます。他にも「福老」と書いて豊かに年齢を重ねていくともあります。

どうか来年が皆様の開運の年となりますように。

 

 

国内で予備軍も含めて2000万人の患者が推計される糖尿病。近年、骨粗鬆症の発症リスクを高めることがわかってきた。骨粗鬆症は「骨強度」が低下する病気であり、骨密度70%骨質30%が関与する。骨強度が弱くなることで転倒骨折を起こしやすい。

この骨強度に関わる成分のひとつにビタミンの1種「葉酸」がある。東海大(医)の山田千積講師の研究で「糖尿病で骨密度の低い人は葉酸値が低い」ことがわかりました。葉酸が足りないとホモシステインという物質が発生し、これが高いと骨の質を悪くするのです。

さて、男性で血糖値が高いと骨質が悪くなることは、あまり知られていません。骨密度がある程度維持されていても骨の質が悪いと転倒骨折に結びつきます。しかし健診では骨質までは調べません。

それを改善するには葉酸を含む緑黄色野菜を食べて下さい。葉酸が多いのはホウレンソウ、ブロッコリー、モロヘイヤ、レバー等。

またアルコールを多量飲酒すると葉酸の吸収や代謝が悪くなるのも覚えておいて下さい。

江戸時代、大工や鉱夫が右手に槌、左手にノミを持つことから右手を「槌手」、左手を「ノミ手」と言いました。「ノミ手=飲み手」というダジャレ感覚でお酒飲みのことを「左利き」と呼び、その派生語で「左党」となりました。

さて正月は「とそ」、春は花見、夏は夕涼みのビールと私達は何かにことよせて酒を飲んでいる。

名月が輝く秋の夜更けには静かに日本酒を飲みたい。

さて外来をしていると生理的に全くアルコールを受けつけない人がいる一方、アルコールが切れず依存症になる人も多い。

適度な酒は大多数の人に爽快な気分をもたらしてくれる。食欲も増進させるし、ひいては体に有害でないとまで主張する。

その時に彼らが論拠とするのが「酒は百薬の長」という成語である。

これは前漢の「漢書」に出てくる。王莽が書いた文章だが、これが酒飲みたちがいつも飲酒に与える最大の弁護の出典である。

やはり酒は適度に楽しみたいものです。

(追伸)

私の往診先、日浦での光景。

患者さん宅の畑に絵のようなたくさんの水槽があった。山から流れる水で、はたして何を飼っているのか?と覗きこんだ。よく分らないので患者さんに尋ねるとホタルの幼虫が食べるカワニナ(巻貝)を生息させていたのであった。ホタルの保存協会の方々がボランティアで冬の時期にこうしてカワニナを育てあげ、川に放出するのである。

いい勉強になりました。

それにしても日浦は寒かったです。

葛根湯は正露丸と並ぶ家庭常備薬の代表格。風邪のひき始めの肩や首の凝り、頭痛や鼻水など諸症状に効くユーティリティープレイヤーである。1902年誕生の正露丸よりずっと歴史は古く、中国の後漢時代にはあったとされる。

落語のヤブ医者の小噺「葛根湯医者」も面白い。

「先生、どうも頭が痛くて」

「頭痛かあ。葛根湯をやるよ」

「先生、こっちは腹が痛いんです」

「腹痛かあ。葛根湯をやるからお飲み」

「その隣の方は?」

「付き添いでやって参りました」

「それは退屈だろう。葛根湯を飲みな」

「・・・・・」

それぐらい庶民に浸透していたようです。

成分はくず湯で知られる葛の根にしょうがやシナモン、麻黄などを混ぜたもので、ほとんど副作用はありません。子供にも安心です。

おうちに1包いかがですか?

 

睾丸はラテン語でテスティス(TESTIS)と言います。

男性ホルモンの代表であるテストステロンは「睾丸のステロイド」という意味です。

古代ローマでは男性ホルモンであるテストステロンは正義感、忠誠心に関係していると考えられており、男らしい人はうそをつかないと解釈されていました。それ故、睾丸のない女性や睾丸を摘出した男性(宦官)は裁判の証人にはなれませんでした。

英語でもTESTISから派生したTESTIFY(証言する)やTESTAMENT(証拠)等の言葉があります。

テストステロンは睾丸以外の副腎でも作られ、正常男子では1日5mgが分泌されます。テストステロンは前立腺、陰茎などの発達を促すほか、筋肉や骨の発達、タンパク同化作用などに関わっています。

テストステロンが欠乏すると骨粗鬆症、記憶低下など加齢が進み高血圧や内臓脂肪の増加が起こり結果として心筋梗塞、脳梗塞のリスクが一気に上がります。

テストステロンは男らしさを作り、男らしさを維持する大切なホルモンです。この低下を防ぐにはバランス良くタンパク質を中心の食事を取ること、スクワットのようなコアマッスルを鍛える運動をすること、よく眠ること、等が必須です。

いつまでも男らしく・・・。

こころの不具合、例えば「うつ気分」になった時にどうすればいいのでしょう。

ある人は音楽を聴くと乗り越えられる人も居ると思います。

今日の救いのテーマは「運動」です。運動を続けている人はうつ病にかかりにくいという研究成果もありますし、うつで治療中の人も運動することで回復が助けられるという報告もなされています。

脳科学的には運動をすることで脳内の快感物質が増えて気持ちが楽になるという仮説が指摘されている。

一方、心理的には日々の悩みから一時的にでも離れられることが良い形で影響している。

例えばゴルフで例えると練習場で球を打つ間は少なくともそれまで考えていたも妄想やうつ気分とは無縁になれるはずです。すると帰りは爽快な気分になることはみなさん、体験があるでしょう。

「妄想に付き合わない時間をつくる」-これは運動がとてもよい手段と考えています。

スポーツの秋、楽しんで下さい。

 

明石書店から「ラーメンの歴史学」という本が出版された。

著者のバラク・クシュナー氏が英語教師として来日して出会いハマッたラーメンを切り口に日本の食文化史を描き出した本。

今日、ラーメンは世界的には日本食として最も知られ、ロンドンなどでもブームの絶頂を迎えている。

日本で独自の発展を遂げ、海外進出を果たしたラーメンと今や世界を席巻するインスタントラーメンにスポットを当てている。

戦国時代の日本で暮らしたルイス・フロイスは日本では少量しか食べ物を盛らないと著書で指摘している。近代日本の軍隊では白米の供給にこだわった結果、脚気が頻発。食糧軽視の伝統は第2次世界大戦で悲惨な結果を招く。食糧の補給線を顧みなかったため、兵士の半数以上が飢えや病で命を落とした。軍隊はコメこそが国民食という考えを普及させたが終戦直後には肝心のコメが不足し、人々はパンやメン類等の小麦製品を代用品として食べるようになる。そこで、おいしく栄養価が高い食べ物としてラーメンが登場した。

是非、御一読下さい。