「ピロリ菌」を聞いたことがない人は居ないでしょう。

以前にも書きましたが、この菌に対して除菌治療をすることが「胃癌の確実な予防法」です。

菌に感染していても検査を受けないと感染の有無はわかりません。

さて中学生からのピロリ菌検査・除菌治療を取り入れる自治体が増えてきました。胃癌には分化型と進行が速く悪性度が高い未分化型があり、若い人は未分化型が多い。そしてどちらの型でも9割にピロリ菌感染が確認されている。親がピロリ菌感染なら子供も検討した方がいいです。

(未成年で17才以下の胃がんはまれのため)17才前なら胃カメラで胃がんの有無をチェックしなくてもピロリ菌検査はOKです。(成人は保険適用の場合、胃カメラが必須。)

さて高齢の方の場合、除菌を「今からしなくても」と、除菌治療が見送られるケースがある。しかし高齢者でも受けた方がいい。それはピロリ菌感染者はNSAIDs(痛み止め)や血栓予防薬(ワルファリン、NOAC)を服用しているとき、ピロリ菌感染者は消化管出血のリスクが高いのです。胃がんの予防というより、消化器出血回避の意味もあります。

是非、「除菌治療」を皆さん、検討下さい。

 

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