「嚙む力」が弱いと、循環器疾患になりやすい。

日本人の一般住民を対象とした研究でそんな相関関係が明らかとなった。

国立循環器病研究センター等の共同研究チームが大阪府吹田市の50~79才の一般住民のうち歯科検診を受診した1547人を追跡した所、嚙む力=最大咬合力が低い人は高い人に比べて循環器疾患の新規発症リスクが最大5倍も高かったのです。

「嚙む」という動作が脳の血流を増やし脳を活性化することも報告されています。とりわけ、記憶をつかさどる海馬や集中力をつかさどる前頭前野の血流が増えて活性化するようです。

心臓突然死を防ぐためにも日頃から「しっかり嚙めているかどうか」を意識し、歯にトラブルがある人は、きちんと治療して下さい。

(追伸)

①秋、深くなり黄色く色付いたイチョウの落ち葉がじゅうたんです。

まりかが和霊公園で遊んでいます。

②ゆうり(小6)が、遅ればせながら九州へ修学旅行に行き(長崎~福岡~大分)、おみやげを送ってくれました。(じいじにトラ、ばあばにゾウ)。長崎のカステラなんかは懐かしいです。

私の時は、別府温泉だったのを想い出しました。

 

 

 

今やスマホは日常生活に欠かせません。

私達は毎日、コロナワクチンを行っていますが、注射後の15分の観察休憩を見ていると、ほとんどの方がスマホをいじっています。友人、知人に「今日、打ったよ」等のメールもしていると思われます。

さて東京の友人より通勤中のスマホの話を聞きました。友人は仕事に忙殺されるなか、通勤車内で読む、スマホの小説が癒やしだと言います。邪魔されず自分だけの世界に没頭できる時間はとても貴重だ、と。

さて電車内でスマホゲームに興じる人が居て、人の背中や腕に押し付けたりします。押しつけられた人が、はねのけると逆切れしてにらみ返されると。でも、これは完全にアウトです。

どうか電車内では人の迷惑には絶対にならないようにスマホを操作して下さい。

現在のスマートフォンの元祖ともいえる移動体通信用機器「ショルダーホン」のサービスをNTTが本格的に始めたのは昭和60年のことです。これは自動車電話を車外にも持ち出せるようにしたものでした。

当時、2次会等に行くと高級店では社長クラスの人が多く持っていて、それが一種のステータスになっていました。

1人1台の携帯電話は当時、SFマンガのトピックだったが平成に入るとポケットに収まるサイズの携帯電話が普及しました。

そして後のスマホへ発展していきました。

さてショルダーホンの経験がある方は何kgあったと思いますか?正解は3kgでした。

 

 

「めまい」の患者さんは相当来院されます。

典型的なメニエール病もあれば頭位発作性めまい、前庭神経炎、中枢性めまい等、さまざまである。

また「回転性」か「浮動性」か等、さまざまである。

さて、治療にメイロンの注射は大昔から使われる。この語源を調べてみると「迷路」であり、かつて旧日本海軍の船酔いや飛行機酔いのために開発されたという逸話がある。

日本発の薬のため、わが国では使用頻度が高く、保険適応でもあります。

メイロンの有効性についてはまだまだ未知の部分が多いようですが頻用されているのは事実です。

当院もメイロンや漢方薬を使って治療しています。

 

 

性病予防法に梅毒や淋病等が入っているが、最近はクラミジアやヘルペスウイルス、尖圭コンジローマ、エイズなどたくさんある。

今日は「梅毒」を取り上げる。

「コロンブス」の「三大罪悪」をご存知ですか?

それまでヨーロッパには存在していなかった「とんでもなく悪いもの=梅毒、たばこ、アメリカ」を発見して世界中に、はびこらせてしまったというのである。

梅毒の起源はコロンブスの一行の乗組員が現地の住民との性交渉の結果、そこに以前から存在していたトレポネーマ症に感染し、ヨーロッパに持ち帰った訳です。日本では梅毒の最初の記載は1512年のことで三条西実隆の「再昌草」(さいしょうそう)に「唐瘡」(からかさ)の文字が見える。すでに京都や堺でも大流行していたようです。

漢字圏で「梅毒」、英語名はsyphilis(ジフィリス)あるいはlues(ルーエス)。ドイツ語もLuesです。

1940年代のペニシリン普及以降、先進国では著しく減少したが、2010年代の日本においてさえも、毎年、数千人がかかっています。

 

9月2日号に「電話の効用」について書きました。

最近、患者さんでコールセンターにアルバイトでお手伝いをしている方の話を聞きました。

「電話」の重要さ、特に話し方の大事さを、その方も語ってくれました。

さて、「ハイ、〇〇でございます」の「ハイ」は「拝」と書き、頭を下げる意味と教わりました。

電話をくれた方への感謝の気持ちだそうです。

最初の一言でお客様は好きか嫌いかを決めてしまいます。初対面は誰でも緊張しますが、笑顔のあいさつは緊張を和らげます。

電話でも笑顔で話すとその人の一番良い声になるそうです。

「受付」役の方は「会社を代表して電話を受ける」という気持ちで電話を取って下さい。

 

双六って皆さん知ってますか?昔、懐かしい子供の遊びのイメージがありますが、かつては賭博に使われることも多かった。

起源の一つとされるのが古代インド。欧州に伝わると社会に浸透しバックギャモンと呼ばれた。

日本には中国を経て6世紀頃に渡ってきたという。

飛鳥時代の女帝、持統天皇による有名な双六禁止令は賭け事が世を乱すのを防ぐのが目的とされています。

しかし流行はその後も収まらず、今昔物語集には双六の最中の口論で刀で打ち殺されるという物騒な話さえ出てくる。

さて、日本で話題になっているカジノの計画。カジノは事件より先にギャンブル依存症などの懸念がある。よーく議論してもらいたいものである。

 

果実の形が松かさに似ていて味がリンゴのように甘いので「パイン(松の実)アップル(リンゴ)」と呼ばれているパイナップル。

日本で栽培が始まったのは1930年頃です。

一時は「松リンゴ」と呼ばれていたとか。

世界中に広まったのは、コロンブスがきっかけです。

カトリック両王へ献上した所、「王の果実」として称賛を受け国王の富と権力の象徴とされ普及していったそうです。缶詰の製造が盛んになったことから大量生産されるようになりました。

生パイナップルにはブロメラインというタンパク質分解酵素があり、胃液の分泌を促してタンパク質の消化を助けたり、胃腸の炎症を鎮めてくれます。ブロメラインが体内で先回りして消化を促してくれるため食前に食べるのもおすすめ!その他、風邪の予防のビタミンCの他、B1、鉄、Mgも含まれています。

今でもおいしいパイナップのお話でした。

(追伸)

秋深しになり、キンモクセイのいい香りがします。

まりかが、ポーズを取っています。

 

 

 

 

1年の無病息災を祈るために食べるのが春の七草なのに対し、旧暦の七夕にお供えする秋の七草は主に、その姿をみて趣を楽しむ観賞用のものとされています。しかし実は様々な健康効果が期待できるのです。

例えば桔梗はせき、たんに効きます。

葛も血行促進や発汗・解熱作用がある。みなさん御存知の葛根湯の成分として風邪引きに用いられています。葛には母性ホルモンと似た働きをする成分(イソフラボン)が含まれており、更年期症状にも有効と考えられています。

他にもススキの根には解熱や利尿作用があり、萩は女性のめまい・のぼせにも役立ちます。

秋の体の不調を癒やしてくれる秋の七草。

改めて自然の力を感じます。

 

「上善は水の如し」と言う言葉を御存知ですか?

「老子」の言葉ですが、最高の善は水のようなものである。万物に利益を与えながら他と争わず器に従って形を変え、自らは低い位置に身を置く水の性質を最高の善としたのです。

しなやかで柔軟な生き方の模範です。

水は高い所から低い所に向かって流れます。

形を変えながらもしなやかで粘強さがある。

老子は「人と争わず常に低い所に留まりなさい。まるで水のように」と説いています。

水は一見、力がなさそうで土石流を起こすような大きな力を持っています。

やわらかでしなやかだけど何よりも強い。こんな人になりたいものです。