毎年、インフルエンザ講演の司会をさせていただいています。

2年前の講演で「今年はスペイン風邪から100年になります。」と述べて「どうか予感が当りませんように。」と付け加えた。

知らない人が多いので詳しく話してみます。1918年、3月にインフルエンザの一種のスペイン風邪が米国から始まりパンデミックとなりました。最初は感染力はさほど強くなく今のコロナウィルスに比べると感染スピードは、はるかに遅いものでした。当時も今と一緒でマスクをし、学校も会社も閉鎖しました。

同年秋に第2波、翌年1919年に第3波が来ました。ウィルスが異変、強毒化し多くの患者が重症化。症状が出てから数時間~数日以内に多くの患者が死亡した、とあります。世界人口の1.5%が死亡。その多くが若い20才代だったと。

そして悪いことが続きます。1923年には関東大震災、1930年には世界大恐慌、1939年に第2次世界大戦と。

どうか今回のコロナウィルス騒動が「歴史は繰り返す」にならないことを祈るのみです。

今回はうつ気分になる内容でしたが、何事も真実を知っておくことは次の備えになります。終息を祈っています。

コロナ対策でマスクの不足が続いている。

1部では品質が悪い上に、ぼったくりの値段を取る悪徳商法も流行っている。

さて私の郷里、今治はタオル産地であるが、マスク生産への参入や増産の動きが広がっている。色々な会社がある今治だが、綿を素材とした長方形型のものや、ベビー用品の生産技術を生かした縫い目のない立体型マスクなど今治ならではのマスクが登場してきた。

確かにコロナ感染の影響で本来のタオル産業が前年に比べ1~2割、減少していたのを補うことも期待されている。

もちろん今後ずっとマスクで収益をカバーしていけるとは思わないが、コロナ収束までのつなぎとして、また、そこから新しい機能やデザインを持ったマスクが生まれてくることも期待しています。

 

人間という動物は「焦り」を感じる生き物である。

試験でも早く勉強していればいいものを、さぼっているから当日に間に合わず焦る。

古くはゲーテがこんなことを言っている。

「焦りは過ちを増し、後悔は新しい後悔をつくる」。

その他、多くの言葉も残している。ニッポン流に言うと「急(せ)いては事を仕損じる」。

大文豪のゲーテも現代の我々も同じ戒めを胸に抱いている。

例えばキャッシュレス決済に遅れまいと焦って不正アクセスの標的にされて多くの被害に遭った事件等もそうである。

とに角、後悔が新しい後悔をつくらないよう、焦りは禁物である。

(追伸 その1)

「焦る」ときは、ゆったりとした環境に身を置くことです。

子供と遊ぶのも俗世を忘れますよ。

まりかも幼稚園に行くようになって成長(?)した感じがします。

(追伸 その2)

新型コロナ問題で、世界で行われている医療従事者に感謝の敬意と気持ちを表すライトアップ運動が日本でも始まりました。(青色)。

松山城も4/27~5/6まで19:00~23:00の間、ライトアップしています。

東京の長男(医師)に写メールを送ったら早速、返信メールが届きました。全国で行われています。

5月6日まで皆さん、祈りましょう。

 

1923年に発売された「カティサーク」ウィスキー。

緑のボトルに山吹色のラベルが映えるスコッチウィスキーは酒好きな人なら誰でも知っています。80年代に独特のCMが流れました。懐かしむファンも多いかと思います。

このウィスキーは紅茶をアジアからイギリスに運ぶティークリッパー(高速帆船)の「カティサーク号」が名前の由来です。この帆船は今はロンドン郊外のグリニッジに保存展示されています。

ライトでスムースな味わいで、1960年当時は全米シェアNO1にまで人気化しました。

そのため時代を表す小道具としてアメリカでさまざまな映画やドラマにカティサークが登場しました。例えば60年代のニューヨークの広告マンが活躍するテレビドラマシリーズ「マッドメン」(2007年)でも当時の世相が反映するアイテムとして登場します。

ケネディ暗殺により大統領に昇格したリンドン・ジョンソン副大統領は史実としてカティサークを愛飲していました。

アメリカにとって自国のウィスキーであるバーボンは「力強さ・伝統・南部・保守的」なイメージがありますが、カティサークは「ライト・革新性・都会感・スタイリッシュさ」があります。

皆さん、1度、カティサークのハイボールや水割りを楽しんでみて下さい。

 

前に(1月20日号)でオリオン座のベテルギウスが超新星爆発を起こしそうだ、と書きました。

「超新星」というと新しい星の誕生のようですが事実は真逆で星の最後、つまり「死」なのです。

今回は4月19日の日経新聞の坂井修一さん(歌人)の論文から引用してみます。

ベテルギウスは和名「平家星」。この星が赤い色をしていることから、平家の赤旗にちなんでつけられた名です。大空の平家も本家同様、盛者必衰の理に従って滅びようとしています。

さて太陽よりずっと重い星は年を取ると、ふつうに光っていることができなくなり大爆発を起こす。このとき宇宙に光をまき散らすので離れたところから見ると新しい星が誕生したように見えるのです。

中でも大規模なのを「超新星」と言います。

これは100年に1度あるそうで長生きすると一生に1回くらい見られそう、との事。

月と同じくらい明るい星が昼の空に突然出現するそうです。

さて、ベテルギウスはどうなるでしょうか?

全国緊急事態宣言を受けて厚労省から次のような指示が全国の医療機関に出されました。

①待合室の新聞、雑誌など感染源になりうる物を全て撤去すること。

②入院は家族を含めて全面面会禁止とする。出来るだけ外来患者と入院患者が接触しないように配慮すること。

③発熱患者は絶対にマスクをしてもらう。それ以外の方も極力マスクをしてもらうこと。

厳しいですが、全国一丸となって5月6日までにコロナを終息の方向へ向かわせようという政府の意向が伝わってきます。

是非、御協力下さい。

 

 

コロナ問題で多方面の難題が提起されているが、忘れがちなのは子供のSOSである。

日常生活が一変するような大きなストレスは乳児や幼児を含む子供にも大きな影響を及ぼします。

子供はストレスに対して様々な反応を示します。

例えばイライラして怒りっぽくなったり、おねしょをするようになったり等である。保育園で咳払いをして「コロナウィルス」遊び等が流行っていると聞くが論外である。

これらの反応は子供からのSOSである。まず子供に目を向け、寄り添い、子供の言葉を聴き、子供が安心できる環境をつくることが重要である。

一緒に出来るトランプやボードゲームをしてやったり、運動をすることも良いと思います。

皆さんも大変でしょうが子供もSOSを出していることを忘れないで下さい。

何よりもコロナの終息を祈っています。

(追伸)

まりちゃんもついに幼稚園初登場。(3才)。

しっかりマスクをしています。驚異のダブルピースですね。

子供達の幸せを祈っています。

 

志村けんさんが愛され続けたのは「バカになれる男」だったからだと思う。

最近の恋愛論を読んでいると女性からは「最近の男性ってスマートだけどいまいちバカになれなくて煮え切らない。きれいに小さくまとまっている。」という意見が出ている。

コンプライアンスの強化の影響もあって昨今の男性は確かにハメを外していない。

普段はスマートでもいい。でも時にスカッとしたバカさ加減、底抜けに思い切りのいいバカをやってくれる人が少なくなった。

これはもう「バカになる能力」と言っていい。

志村さんにはそれがあった。だからモテた。

バカになって大笑いすると医学的にも免疫力アップにつながる。そして心に「アソビ」「余白」が生まれてきて壊れにくくなります。

大変な時代になっていますが時にはバカになって元気に艶やかに心を維持しましょう。

 

以前にも取り上げましたが2024年4月から医師の残業の限度時間が「月45時間、年360時間」に規制される。そこで問題なのが大学病院などの大病院。中でも深刻な医師不足が指摘されている外科、産婦人科、小児科、救急外来の医師の確保である。

一般診療所の財源を損益率の低い病院に移すべきとの意見があるが、そんなものでは打開は無理と思われる。

厚労省資料をみると、1998年の25万人から増えて2016年の医師数は32万人。一方、外科医は28,871人から28,012人へ3%減少。産婦人科はわずか80人増。小児科医も2948人の増加にとどまっている。

診療所の医師に限ると外科医は5778人→3130人と45%も減少。逆に精神科医は1393人から3862人と激増し、眼科医は6217人から8395人へ、皮膚科医は3727人から5411人へと増加している。

私の前からの持論ですが、外科で働いても眼科や皮膚科で働いても収入に大差がないなら、急患や当直、手術が多く責任が重い外科は敬遠されています。10年~20年後には「近くに手術をしてくれる医師がいない」「産みたいのに産めない」事態が迫ってきています。

皆さん、是非、妙案を一緒に考えて下さい。

(追伸)

ゆうちゃんも学校が休みで毎日何をしているのだろうと考える日々が続いています。写真を見ると背がぐーんと伸びてきましたね。

まりちゃんは、いよいよ幼稚園入園が近付いてきました。元気で行って欲しいと思います。

「青春」について色々と考えてみたい。

私の好きなサミュエル・ウルマンの有名な「青春の詩」。

その中で「青春とは人生のある期間を指すのではなく心の持ち方を指すものである」と書いてあるが、日本では「人生の応援歌」として受容されている。私も結婚式のスピーチでよく使わせてもらった。

さて漢字的に考えてみると日経新聞で有名な阿辻哲次先生は「青春」という漢字を次のように解説している。

各国には春の到来を感じさせる独特の光景があるが、それはほとんどの場合、植物に関係している。厳しい冬に耐えて静まりかえっていた木々や花々がうららかな陽光をあびて成長をはじめようとする時、人はそこにたくましい生命力を感じとる。

杜甫の詩句「山青くして花燃えんと欲す」は、緑一色の染められた山に赤い花が燃えるように咲いているさまをうたうが、さてどんな花を見て詠んだのでしょう。

「青」と「春」をつなぐと「青春」。青春とは芽吹き出した植物のように無限の可能性を秘めて、これから花を咲かせていく時期なのです。

青春を過ぎたと嘆くのではなく、むしろこれからの「青春」で新しい芽を出し大きな花を咲かせる努力をしてみたいものです。

私も「青春」をしたいし、読者の皆様も「青春」して下さい。

(追伸)

コロナでゆっくり自然を眺めることがなかった今春ですが、病院の屋上にふと上がってみました。すると秘書さんが植えてくれたチューリップが満開でした。

年年歳歳、花相似たり。

ほんわかとした気分になれました。

ほっ。