外来で老人が大きな声で話すのは、それは耳が遠くなっているからです。年々難聴の方が増え、私の声を側に居るナースが再度、大声で耳元でしゃべるという構図です。耳は加齢と共に聞こえなくなるもので誰もが避けては通れない宿命です。
さて聴覚には音域(可聴域)と音量があります。まず音域。人の耳は下が20Hz(ヘルツ)から上が2万Hzまで聞き取れます。しかし50才あたりから老化が始まり、まず高音がそして低音が聞こえなくなっていきます。
健診では1000Hzの音と4000Hzの音が流れます。1000Hzはソプラノ歌手の最高音あたり。4000Hzはピアノの最高音くらい。かなり老化が進んでも聞こえる音域です。
次に音量も大切です。健診ではまず20~40デシベルと小声の会話レベルの音量で流します。それで聞こえないと音量を上げます。40~54デシベルは日常生活に支障が出てくるレベルとされています。
ちなみに70デシベル以上を要すると、聴覚障害の仲間入り(6級)です。そして両耳が100デシベルでも聞こえないと全聾(ろう)と判断され障害者2級に認定です。
You tubeで「1000Hz」「4000Hz」で検索して、自分を試してみて下さい。

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(追伸)
何度も書いている自転車保険。2015年10月に兵庫県が全国に先がけて加入を義務化したのは述べた通りです。今回7月1日より大阪府も義務化になった。2015年の大阪府内の自転車事故による死者が50人と前年より16人増え、事故件数1万2222件は全国ワースト1。10月には滋賀県も続く。東京都も今は「努力義務」だが、私としては愛媛を含め全国一律に義務化を訴えたい。
ちなみに大阪府が損保会社と結んだ協定をみると保険料は本人のみで月150円・家族タイプで270円なので安いと思う。是非、全県で実行されたいと切に願っている。

健康で快適に過ごせる住居の要件のひとつは「木材使用が多いこと」である。
その昔(1986年)、静岡大農学部で動物実験が行われた。「木」「金属」「コンクリート」の巣箱でマウスの赤ちゃんを飼った。木製の生存率が85%、金属が41%、コンクリートは7%であった。
京大名誉教授の木材・合板博物館(東京)の岡野健館長は言う。「この研究で指摘されたのは巣箱の材質の熱伝導の違いです。木は表面を触るとすぐに体温に近い温度になり一定の温度で落ち着きます。一方、金属やコンクリートは熱伝導がいいので、どんどん熱を吸収します。マウスの体温が奪われたのです。」
それ以外に木材が持つ保湿効果による快適性。どんな木も湿度が低くなると湿気を放出し、逆に高くなると吸収する性質があります。それは温度と湿度の関係で起こり、周囲の湿度が65%に保たれるように作用します。
居間や寝室に木を多く使うと快適でダニやカビなどの増殖を抑え乾燥でのどを痛めることも少なくない。特に子供部屋はフローリングにすると木のぬくもりや香りでストレスが少なく学習に集中できるそうです。ただし木の表面に壁紙や塗料でコーティングすると効果がありませんでした。
白木を使うことが前提です。参考にして下さい。

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(追伸)
6月23日のブログの「アピオス」料理について37人の方にアンケートを実施し、No1の料理を選んでいただきました。
結果No1は、Y.Aさんのチーズケーキが15票を獲得し1位でした。
やはり発想の意外性と共に是非食べてみたいという感想が多かったです。選んだ1人、I.Hさんは「アピオスでケーキを作れるなんて素敵です。食器も写真の撮り方もおしゃれでした」と。
ちなみにNo2は6票を獲得したM.Kさんの「ポタージュスープとジャーマンポテト」。院外から投票に参加してくれたT.Aさんのコメントは「夏らしい感じと飾り付けのシンプルさが良かった。」との事でした。

 

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