食中毒の中でもアニサキスという寄生虫が原因となるものが増加している。

アニサキスは魚介類に寄生する寄生虫で医学的には「アニサキス症」と呼ばれ病気の原因となる。症状は激しい腹痛と嘔吐です。

アニサキスは加熱さえすれば死滅しますが、日本人は刺し身やすしなど生で食べる習慣があるのでアニサキス症にかかります。

アニサキスの成虫はクジラ類の哺乳類に寄生しています。その排泄物と共に海中へ放出されたアニサキスの卵が孵化すると、それをプランクトンが食べます。そのプランクトンを小魚が食べ、更にそれを食べたサバ、アジ、サケ、イカなどの内臓に寄生します。(食物連鎖)。

2012~13年にかけて国立感染症研究所が行った調査ではサバが34%、イカが13%、サンマが11%と半数以上を占めています。サンマが増えてきたのは焼き魚にせずに刺し身で食べるようになったためです。

アニサキスはマイナス20度で24時間冷凍すれば死滅します。所が最近は冷蔵した状態で輸送した方がグルメの人に人気があるので冷凍しなくなりました。ここが盲点です。

イカ刺しやアジの叩きは生きているアニサキスを包丁で切ってしまうための調理法で日本人の知恵だったのです。

ものすごい腹痛のアニサキス症ー気をつけて下さい。

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