コロナウィルス感染への警戒心から「受診」が減っているが、精神科だけは別のようである。

精神の不調を抱える人々にとっては通院は不要不急の外出ではなく、きわめて切実な問題なのである。

日本では精神疾患の受診者数は年々、大幅な増加傾向を示している。厚労省の「患者調査」によると、総患者数が2014年に392万だったのが2017年には419万となっている。17年には約30人に1人が精神科を受診している計算となる。

受診に対する抵抗感や周りの偏見が減少したことも無関係ではないでしょう。

内訳は多い順にうつ病、総合失調症、不安障害、認知症。この数年はうつ病、認知症が増えている。とくにうつ病は、ひとりで悩み自分を責めるだけで受診を遅らせ症状を悪化させている。

「コロナうつ」が増えると予想される昨今。

早めの対処をして下さい。

(追伸)

初夏に咲く花木で「スモークツリー」があります。ヨーロッパから中国にと広く分布します。花柄が遠くから煙がくすぶっているように見えるので、この名前がつきました。

松山近郊のTさんのお家に咲いていたのをいただきました。院内でも飾ってみました。

コロナに関係なく咲く花にホッとしています。自然の悠久さに安心感が涌きますね。

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