7月3日に新紙幣が誕生した。もちろん偽造防止が一番の理由である。
7月3日の日経新聞「春秋」に興味ある記事が出たので引用したい。
「耳をそろえてカネを返せ」という耳とは大判小判の縁をさすそうだ。江戸時代、縁を削って金をかすめ取る不届き者がいた。目方の減った小判をつかまされたらたまらない。削り跡がないか、念入りな確認が要る。そんな事情から生まれた言い回しだと言う。
通貨の歴史は偽造の歴史でもある。708年登場の和同開珎は翌年には早くも偽造を禁じる罰則が設けられている。近世には和紙にすかしを入れたり多色で刷ったりした藩札も生まれた。
さて、今回の新紙幣。画像が浮かぶ世界初3Dのホログラムにコピー不可の微細文字。渋沢栄一の肖像は1㎜幅に10本以上の線が描き込まれた。
確かに手に取ってみると最新のテクノロジーに感嘆する。
さて、この際に20年くらい前に親父からもらった旧札を金庫から出してみた。聖徳太子は5000円、10000円札にも登場している。
100円札から10000円札まで並べて眺めていると懐かしさが込みあげてくる。
幼少の折にお年玉を祖父からもらった時に小封筒に入っていたのが、100円札だった。
旧札を眺めるのも感慨深いものがある。
尚、キャッシュレス決済が若者中心に急速に進んでいて、紙幣はこれで最後という話題もあります。
職員に尋ねると、やはり40年間楽しませてくれた1万円札、福沢諭吉(みんなに「ゆきち」と愛された1万円札)が、一番、好きとの事であった。