「トウガラシの世界史」(中央公論新社、山本紀夫著)を読んでみた。
著者は植物学を専攻、アンデス栽培植物調査隊の一員としてペルー、ボリビアなどを踏査しているときに野生種のトウガラシと出会う。更に、専攻を民族学に転向。世界のトウガラシへの文化人類学的関心は一層深まった。原産地の中南米はもとよりヨーロッパ、アフリカ、東南アジア、中国、韓国と世界の地域や都市を巡り歩く。“香辛料のキング”トウガラシの発見から日本への伝播、また栽培化や品種改良の歴史なども図版を示しながら語られている。
さてトウガラシは居酒屋にもウドン屋にも置いてある。
焼き鳥、モツの煮込みにはたっぷりかけます。
日本にトウガラシが伝来したのは16世紀後半。日本人はあの赤い実の姿に親しみを感じ、江戸時代の俳句にも「赤とんぼ 羽をもぎれば とうがらし」とある。
「七味」「一味」「タカノツメ」-この際に是非、勉強して下さい。

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