夏も終わって読書の季節がやって来た。

さて漢字について考察してみる。

現存する最古の漢字である「甲骨文字」から考えると漢字の歴史は3千年を超える。紙が発明されたのは紀元前100年。すると漢字は紙のない時代に何に書いたのか?それは竹か木を削った札で、それを「簡」と呼ぶ。「書簡」ということばがその名残で実際には幅が5mm~1cm,長さが23cmくらいの札であった。

竹で作られた札を「竹簡」、木で作られたのを「木簡」という。

ただ、たくさん書くときは1本では間に合わず何本も書き、それを順番に並べて紐で綴りあわせた。これが書物の最も古い形態で「冊」という漢字はその象形文字である。こうして作られた書物は一方の端からクルクルと巻いて保管された。これが篇で竹カンムリがついているのはもともと竹を素材としたことによる。

そのうち紙に文章を書くようになると呉服の反物のように巻いた形になり「編」という字で表した。

孔子はものすごい読書家で「易」を読むのを好み、何度も何度も読んだために木簡(竹簡)を綴じてあった紐がしばしば切れたという。

ここから葦編三絶(いへんさんぜつ)という言葉が生まれた。孔子は愛読の「易」を丈夫ななめし革で綴じていたのだが、それでも葦が三度もすり切れたと言うのです。

みなさん、受験勉強はいかがでしたか?

 

 

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