外来をしていると「おでき」が出来たと来る人は実に多い。

毛穴の奥の毛根を包んでいる部分(毛包)に炎症が起こる「毛包炎」は全身どこにでも出来ます。

原因は主に「黄色ブドウ球菌」や「表皮ブドウ球菌」といった皮膚常在菌の感染です。

毛包部に軽い傷がついたり、汗などで湿った状態が長く続いたり、免疫力の低下などが誘因となります。毛包炎は毛穴に赤みを帯び中央に膿をもった盛り上がり(膿疱)が見られます。悪化して膿疱に硬く触れる「根」をもつようになると「せつ」と呼ばれ、赤く腫れて痛みや圧痛を感じます。

一般に「おでき」と呼ばれるのは「せつ」のことで顔の鼻の部分にできると俗称「面疔(めんちょう)」と呼ばれます。せつがさらに悪化すると「よう」と呼ばれます。強い痛みと発熱が出ます。

是非、たかが「おでき」と馬鹿にしないで早目に受診して下さい。

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