落語と並んで古川柳の世界でも医者はしばしば取り上げられている。

人情と笑い、そしてお色気にも溢れた江戸川柳の世界の一部を出しました。

医者の奥の手もやはり逃げるなり

責任逃れのヤブ医者たち。

唐本(とうほん)は かごに乗るとき ばかり入れ

唐本は中国の古典医書。ろくに読めもしないのに見栄を張って持ち歩いている。今も居ますね。

お脈をと 我が為ならぬ 手をあぶり

冷たい手で病人の肌に触れないようにするのも良医の心遣い。

医者のあと 石屋にかかる 残念さ

サジを投げた医者のあとは僧侶(葬儀)と石屋(墓石)の出番となる。

親の目を 盗んで息子 鼻が落ち

悪所に通って梅毒となったのだ。

また面白いのをいつか載せますね。

 

 

 

世界で「地域おこし」が行われている。

例えば、精神病院に入院中の患者さんが退院して住める場所を地域に作ろうとしよう。

世界どこでも精神疾患に対する偏見があり、住民は反対することが多い。

しかし今は「地域おこし」はとても重要なことである。地域の産業は衰退し皆で力を合わせる、という団結力は必須である。銃社会のアメリカ等では、とても難しいと聞く。

さて私たちが何かをするとき「うまくいかなかったらどうしよう」と心配しているときよりも「うまくいけばどうなるだろう」と前向きに考えたときの方が成功する確率がずっと高いことがわかっています。

難しいけれど「前向きに」がキーワードです。

 

(追伸)

ディズニー映画「リトル・マーメイド」の主人公「アリエル」。今でも大人気です。アリエルは7人娘の末姫。

まりかも末娘として、その世界に浸っています。

ゆうちゃんがせっせとお手伝いです。

 

 

ワインが歴史に登場するのは8000年ほど前の中東です。当初はワインは皮袋に詰めて運んでいました。樽が開発されると大量に運搬できるようになりました。

1600年頃にはガラスのボトルが発明されます。ボトルはもちろん手吹きで一本一本製造されていました。しかし問題はガラス瓶は出来てもコルク栓がなかったので瓶の口に、わらや布で栓をしていたため購入したワインは酸っぱくなるとアウトでした。

ガラス瓶の登場から数十年でスペイン辺りでコルク樽からコルク栓が作られました。

シェークスピアの「お気に召すまま」に「あなたの口からコルク栓を抜いて」という記載があります。

18世紀になるとワインに雑菌が入りこまないようにボトルは煮沸消毒されるようになります。コルクは塩素で消毒されるようになります。

その後、消毒滅菌には、未だに色々な工夫が続いている由。

ワインには長い長い歴史があるんですね。

 

日本では古くから「桃湯」が親しまれていました。江戸時代から夏の土用には桃の葉を浮かべた湯に入ることで、あせもや湿疹の予防をしたそうです。

食べる果実の主成分は果糖。体内で代謝の過程を経ずにエネルギーとなるので疲労回復には即効性のある栄養素です。

また塩分の排出を助けるカリウムやエネルギーを作り出すことにも関わっているナイアシン、老化予防に関わるビタミンE、食物繊維なども含まれています。

果物の中では糖質もエネルギーも比較的少ない部類に入ります。

しかし缶詰の桃はシロップのため生と比べて糖質が2倍以上あります。実と皮の間が一番甘いと言われるので皮ごと食べるのもOKです。

桃に含まれる食物繊維はヨーグルトに含まれる乳酸菌を増やす働きがあるのでサンドイッチにしてもよさそうです。

 

夏は「熱中症」に注意。これは誰でも知っています。

ところが、汗をかいて脱水になり血液が「ドロドロ」になり、それによって血液の塊(血栓)ができて血管をふさぎ夏血栓を引き起こします。熱中症では血栓による血流の滞りは生じず、脳梗塞、心筋梗塞、肺塞栓は起こしません。水分や塩分を取り、体を冷やすことで回復していくケースが多い。それに対して夏血栓の大半はすぐに病院で血栓溶解の治療を行わないといけません。

特に夏血栓で脳梗塞を起こしたら、4時間半のデッドラインが重要です。

熱中症と共通している症状はめまい、疲労感、倦怠感、動悸、息切れなどですが、鑑別のポイントは体の片側に表れる症状です。

夏血栓では顔や手足のまひ、しびれ、口のゆがみなどがどちらか片方に表れます。ろれつが回らないのも夏血栓です。

そしてその背景に高血圧や動脈硬化がふだんからある方。(高齢者が多いです。)

まずは熱中症と同じく水分補給は絶対必要です。「夏血栓」一知識として覚えておいて下さい。

 

 

 

糖尿病、高血圧、脂質異常症は併発していることが多く、続くと血管の内皮細胞が傷つき、その部分が狭窄してきます。内膜の狭くなった部分が崩れて血栓になり、それによって心筋梗塞や狭心症を起こします。

今は技術の進歩で命を落とす確率は減りました。但し、心筋梗塞で命が助かっても心ぞうに問題を抱えている状態に変わりません。やがて「心不全」が訪れます。

心不全を引き起こす糖尿病、高血圧も放置していると心不全が進行し、「坂道が登れない」「重いものを持つと息が切れる」「寝ていると息苦しくなる」等の症状が出現します。

早い段階で検査を受け現状を把握しておくべきです。50才半ばから60才前半はポイントです。

今や心不全パンデミックとも言われている時代です。

特に女性は閉経後、女性ホルモンの分泌量低下で心ぞうに負担がかかりやすくなります。注意して下さい。

 

刺し身や焼き魚、鍋などの薬味としておなじみのすだちとかぼす。今から旬です。

どちらもユズの近縁種でミカン科。値段もほぼ同じなので以外に混同しています。すだちは徳島が主生産地でコルフボール大。かぼすは大分が主生産地でテニスボール大。

酸味の違いをうまく使い分けられると献立の幅が広がります。すだちの酸味はかぼすより強く食材にすがすがしい香りを添えたい時に使います。例えばキノコ料理や味噌汁に搾ってその香りを楽しめます。対してかぼすの酸味は弱めなので素材の味を際立たせたいフグ料理や鶏肉のソティーなどにおすすめです。

いずれも疲労回復効果が期待できるクエン酸を豊富に含んでいます。香りもリモネンやピネンといった柑橘類に多い成分をどちらも含んでおり、リラックス効果が期待できます。

上手に使って明日への活力にして下さい。

 

 

焼酎愛好者が増えている。確かに若い人にはなかなか浸透しないが中~高年の方には受けている。

痛風の原因のプリン体がほとんど含まれていないため高尿酸血症の方には医師も焼酎を勧めている。

焼酎はどんな料理にも合います。和洋中華からキムチもエスニックもOK。値段も手頃である。

大きく芋と麦に分かれますが、人気度は芋の方に軍配が上がります。もちろん、各自、好きな方で結構です。

麦焼酎で「中々」というのがある。宮崎県の麦焼酎である。

歌人で大松達知(おおまつ たつはる)さんの次の歌が面白い。

〈中々〉は、なかなかうまし 鼻先を 抜けゆく麦のよろこびの声。

一方、芋焼酎では「ちらんほたる」というのがある。鹿児島県の有名な知覧町産である。特攻隊基地で有名だが、出撃して南の海に散っていった若者たちが蛍になって帰ってくる。映画「ホタル」の一シーンから命名された。

いずれにしても焼酎は奥が深い。

今日は、お湯割りか水割りか、はたまたオンザロックか!

 

 

今年はコロナの影響で(どの会社もそうですが)次々と宴会が中止になっています。

当院も例外ではなく毎年、7月に催していた暑気払いも中止のはめになりました。多くの患者さんが毎年、浴衣姿を楽しみにしてくれていたのですが、「来年こそは」と期待しています。そんな訳で4月以降、職員が集まっての宴会のようなものは皆無でした。

唯、「感染」を考慮した結果、今年も小人数での魚釣り(船釣り)は実行しました。8月2日は晴天に恵まれ、波も穏やかで楽しく海の上で半日を過ごすことができました。釣った魚での料理が出来るまでの海水浴も楽しかったです。タコ飯は最高においしかったです。

やはり、従業員が集まって仕事以外に熱中するということは結束を深める意味でも有意義だと感じました。

来年は日本全国の皆さんが、大いに密に楽しめることを期待しています。

写真をご覧下さい。

 

たまには旨いものの話。今日は昆布にまつわるお話です。

昆布はもちろん北海道が全国の90%のシェアを占める。ところが昆布への一世帯あたりの年間支出金額のランキングは1位は北海道ではなくて富山なのです。そのわけを調べてみました。

ルーツは江戸時代。歴史で習ったと思いますが当時は北前船の存在がカギです。北海道から昆布やニシンなどの海産物を仕入れ北前船によって日本海沿いに北陸や東北、大阪などへ運ぶ交易ルートがありました。いわば海の行商、昆布ロードと呼ばれていました。その船の寄港地に富山の伏木や東岩瀬の港があり、北海道産の良質な昆布を富山の人々が大量に消費したそうです。

ニシンの昆布巻きや昆布巻きかまぼこなど、さまざまの料理になりました。また刺し身の昆布〆は有名で家庭料理になっているようです。

昆布は日高昆布、羅臼昆布、利尻昆布などがあるが、これらのおいしい昆布と富山湾の海の幸、富山の地酒がうまくマッチしているのだと思います。

最後に、富山市内のコンビニではとろろ昆布のおにぎりがあるそうです。細長く刻んだとろろ昆布にびっしりと覆われた「黒とろろおにぎり」は、1個120円で抜群においしいそうです。

機会があれば是非。