日本でいう「琴」はもともと「箏」という楽器だった。

「琴」と「箏」は別の楽器で、どちらも奈良時代に日本に伝わった。唐で作られた「琴」が正倉院に残っているがその後、日本では楽器としての「琴」が消え、漢字だけが残った。戦後に漢字制限のために「当用漢字表」に「箏」が収録されず「箏」の書き換えとして「琴」が使われるようになった。

さて李白の「山中にて幽人と対酌す」という詩がある。

「両人対酌すれば 山花開く

一杯一杯 また一杯

・・・

明朝意あらば琴を抱いて来たれ」

という一説がある。

「明日その気になったら琴をかかえてまたおいで」と誘われた友人は、また行ったのでだろうか?

私たちが知っている「琴」という漢字は長方形の胴の上に張った十三本の弦を琴爪で弾く弦楽器を表している。山田流では180cm、生田流では190cmに及ぶものがあるが中国で言う「琴」は長さ130cm、幅20cm、で琴柱(ことじ)はなく左手で弦を押さえ右手で弦をはじいて演奏しました。だから何とか李白の家へ持って行けたのかも知れません。

風流な話でした。

(追伸)

季節は秋から冬へと。

まりちゃんも3月には3才へ。

(写真6枚)

 

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