11月 2019 archive

昭和の時代

「昭和は良かった」という言葉には色々な想いが込められている。何と言っても次々と新しものが出現する「出会い」にうきうきしたものである。

不便な時代であったからこその「出会い」があった。孫のゆうちゃんは、生まれた時から携帯、スマホがあった。一見、便利そうでワクワク感はない。あたり前なのである。

さて「あたり前」と書いたが、昭和37年(1962年)に今でも忘れない「てなもんや三度笠」(朝日放送)。冒頭で藤田まことが発したセリフは忘れられない。「俺がこんなに強いのもあたり前田のクラッカー!」とクラッカーを前面に押し出す。クラッカーは前田製菓(大阪の堺市)の主力商品で、そのCMである。今でも年配の患者さん(男性)は時々、「あたり前田の~」と出てくる。

まだまだコンテンツの少なかった時代、苦労してテレビCMは多くの流行語を生み出してきた。

また時々、紹介したくなる牧歌的な時代でした。

本当に昭和は良かったです。

大廃業時代

「人生100年」。本当に高齢化社会になってきたのは患者さんを見ていると分ります。

しかし高齢化の一方、若年者の激減にも不安を感じます。東京モーターショーもクルマだけでは集客が出来ないのでキッズやファミリーに受けるようにキッザニアやトミカが出展していましたね。

でもこれは大変な危機感の表れです。これからの日本の人口動態を考えると、クルマは売れるのだろうか、と心配になります。

NHKで先月、放映していた今や「大廃業時代」の話。2025年までに127万社が廃業し、650万人の雇用と22兆円のGDPが喪失すると予想されています。更に驚きなのは127万社のうち半数は黒字だということ。つまり「後継者不足」が問題なのです。

老舗と言われる旅館、食堂、洋服店、等々、全ての店が今や危機に直面しています。

本当に根本にある少子化対策を国は急がないと日本列島は老人ばかりになりそうです。

政治家の皆様、もっと危機感を持って下さい。

(追伸)

(今回は暗い話でしたが)だんだん師走の足音がしてきました。

患者さんが山陰へ行き、おみやげをくれました。日本は広いですね。かには、いいですね。とてもおいしかったです。

帯状疱疹

古くて新しい病気「帯状疱疹」。

開業して32年間。ずっと付き合っています。何といっても特徴は体の片側に見られること。両側にまたがっているのは他の病気です。顔面に出来たのが、江戸時代に名付けられた「お岩さん」。今でも怖い様相ですね。帯状疱疹の厄介なのは後遺症である「帯状疱疹後神経痛」。数週、数ヵ月どころか10~20年も通院している人が居るという。

こうならないための最大のポイントは発疹が出て3日以内に治療を開始すること。出張や旅行が終わってから、等と考えるとえらい目に合う。治療が遅れると神経の変性が広範囲に及ぶ。神経は1度変性すると元に戻らないため対症療法として抗てんかん薬、抗うつ薬、医療用麻薬等が必要になる。

さて対策として日本では50才以上の方に(2016年より)水痘ワクチンの接種が認められている。神経痛が嫌と思う人は全員、ワクチンを勧めます。下に当院での症例を出していますが、最上段は5才の男児でした。

 

島根県

外来の大学生でよく島根出身の人に会う。

島根県は小生が大学生の時の友人4人ツワーで訪れたことがある。やはり「出雲大社」と今でも不思議にはっきりと覚えている日御碕(ひのみさき)灯台。島根半島の最西端にあり、らせん階段を登って展望台から見た素晴らしい眺めが今でも焼き付いています。

日本一の高さを誇り、この展望台からウミネコの繁殖地として国の天然記念物に指定されている経島(ふみしま)も眺めました。ウミネコがたくさん飛んでいました。

ここからはついでに歴史の勉強をしてもらいます。

島根といえば鉄。最盛期には全国に流通する鉄の8割以上を松江藩が生産していました。その歴史を今に伝えるのが「菅谷たたら高殿」です。1751年~1921年の170年間操業した。日本に現存する唯一のたたら場です。映画「もののけ姫」に登場するたたら場のモデルと言えば皆さん思い出すでしょう。出来上がった鉄は近くの斐伊川から日本海を経由し、北前船で全国に運ばれた、とあります。

勉強になったでしょうか。

 

聴力低下

最近、患者さん(高齢者)に問診をしても難聴の人が多いのに驚く。私の声が聞こえないがナースの声は聞き取れる人が多い。(つまり、低音域は聞こえないが高音域は聞こえる。)

何故だろうと調べていたら、今年7月に国立国際医療研究センターの溝上哲也部長らのコホート研究で次のような事が明らかとなった。

5万人のデータを最大8年間追跡調査した結果、①肥満でない人②肥満の人③生活習慣病を合併した肥満の人(メタボ。)について①に比べ②→③と聴力低下のリスクが高まることが分かったのです。BMIが25~30の人は、1.2倍聴力低下リスクが上昇し、BMI>30の人は特に低音域(1000Hz)で1.6倍リスクが上昇していました。

従来は高音域(4000Hz)から聞こえにくくなると言われていたのですが、この研究結果で肥満と聴力低下との関連は実は低音域(1000Hz)でより強い傾向がみられた、と。やはり私の診察室での結果を裏付けるものでした。

ひとの会話は250~2000Hzですので、この領域の聴力低下が起こると電話も聞きとりにくく、日常生活や仕事に悪影響が出ます。

メタボになると内臓脂肪から炎症を起こすサイトカインが放出され代謝が悪くなる。すると血管の動脈硬化が加速し、耳の小さな血管は早期に悪影響を受けるのです。聴覚器の細胞はいったん傷害されると再生は困難となります。

禁煙や適性体重の維持は、こんな所にも重要なのです。

(追伸)

秋になり、吉田の海に山にと忙しくも楽しい姉妹です。

みかん狩りはいいですね。体験学習、賛成です。

(写真8枚)