食物繊維は便のもとになり便のカサを増やしたり軟らかくしてくれる作用があるが大きく2種類ある。

①「不溶性食物繊維」は水に溶けないで硬くて消化されず胃や腸で水分を吸収して大きく膨らむ。イモ、穀類、豆類、根菜類等。

②「水溶性食物繊維」は水に溶ける食物繊維でネバネバしていてゲル状になり食べ物を包みこんで消化吸収を穏やかにする。果物、大麦、もち麦、海藻、キノコ等。

理想的なバランスは①と②を2対1で取ることです。

高齢者で腸の手術の既往のある人はキウイフルーツやリンゴ、バナナなどの果物で水溶性を取る方がいいでしょう。

また慢性便秘の人は気温が低下すると増悪します。入浴は湯船に浸かってお腹を温める。冬は腹巻をしてお腹を冷やさないことが大切です。

患者さんで金沢出身の人と話す機会があった。

犀星は大正から昭和にかけて詩人・小説家として活躍した。(1889~1962年)。金沢の中心街である香林坊・片町から少し足を伸ばした所に雨宝院と記された門があり、その脇にお地蔵様が立っていて、参詣者を迎えている、と言う。室生犀星記念館があって、この町が犀星の「ふるさと」である。

川の名前をそのままタイトルにした「犀川」は20才から24才までの作品を編んだ抒情小曲集である。

この時期は犀星は貧しく13才で高等小学校を中退した。地方で働きながら独学して文学を志す。21才で上京するものの才能は見出されず、生活は荒んでいく。闘病もして自分で「暗黒時代」と振り返っている。といって金沢に逃げ帰るわけにいかない。

有名な次の一節は愛光時代に授業で習って暗唱しました。皆様も是非、口ずさんで下さい。

ふるさとは 遠きにありて思うもの

そして悲しくうたふもの

よしや うらぶれて異土の乞食(かたゐ)となるとても

帰るところにあるまじや

(追伸)

ゆうり、まりかそれぞれ、元気に遊んでいます。

今、新型コロナウィルスが猛威で連日、朝から晩まで報道一色である。

SARS以来のパニックである。

ところが実は米国では季節性インフルエンザが猛威を振るっていることは医者にしかあまり知られていない。もちろんインターネットの片隅には出ているが、TVでは取り上げていない。全米だけで新型コロナの死亡者数を2ケタも上回っているのだから、すさまじいペースである。全米50州のうち41州が「流行」を示す真っ赤に染まっている。昨年10月1日から今年1月25日までに最大2600万人がかかり、2万5000人が亡くなっている。過去10年間で最悪規模の状況が予想されまさに、米国はパンデミック状態である。

今、米国で流行っているのはB型。今年のワクチンがB型に完全に一致しなかったためである。ニューヨークタイムズやワシントンポストも「新型コロナよりも大きな脅威」と伝えています。

何といっても不安なのは日本への影響です。インフルは「指定感染症」ではないので水際対策がとれず、やがて日本にも・・・。恐ろしい時代になったものです。

是非に医療機関で相談、治療下さい。

 

人間にはクチが一つしかないから口の数と人の数は必ず同じになります。そこから「人口」という言葉が出来ました。

中国最古の漢字字典「設文解字」(せつもんかいじ)に「口は人の言い食らう所以(ゆえん)なり」と有ります。

即ち器官としてのクチは①ものを食べること、と②言葉や音を発するという二つの機能を持っています。

①については「呑」「味」「啖(くらう)」など飲食に関する漢字は『口』部に漢字辞典では収められています。

②については「咳」「啼(なく)」「吹」「嗤(わらう)」などがある。

さて①と②の数だが漢字数は②の方がはるかに多い。しかし医学的にみると①の食べることと②の発することを比べると①の機能がなくなるのはとても辛い。今でこそ鼻腔栄養や中心静脈栄養があるが、やはり口から食べてが人間の生存の基本ではなかろうか。

漢字学、面白いですね。

(追伸)

2月3日の節分の日。

季節の変わり目には邪気(鬼)が生じると信じられていたため、それを追い払うための悪霊ばらい行事が行われた。これが節分の鬼退治の儀式。室町時代には登場します。

さて、まりちゃん、恐いオニもへっちゃらの笑顔でした。

今や日本人の痛風患者は増加し、100万人を突破した。高尿酸血症(尿酸値>7.0)の人はその10倍の1000万人に上ると推測されている。

一般的な認識としては依然として「ビール→プリン体→痛風」のレベルにとどまっている。

しかし本当の“くせ者”は実は高尿酸血症である。

「高尿酸血症は尿酸が細胞内に取り込まれて臓器障害を起こす全身病」であり、特に発症リスクの高い病気として、痛風のほか高血圧、糖尿病、脂質異常症、CKD、脂肪肝などが挙がっている。

また尿酸値の数値と肥満の有病率は比例し、メタボリックシンドロームと有意に相関している。

食品と痛風発症の関係では特に乳製品がリスクを下げます。牛乳、ヨーグルトは是非、摂取して下さい。

 

年賀状を整理していて思ったこと。

かわいいネズミの絵をたくさんいただきました。

さてみなさん、干支についてどこまで御存知ですか?

血液型と干支は性格判断にもよく使いますが、血液型は4種類しかないのに干支は12種類あるので、大変厄介です。

さて干支の漢字は子(ね)から亥(い)まですべて動物にあてられていますが、日本では鼠(ねずみ)や牛、猪などの漢字は何故か使われていません。理由は分からないようです。

さて干支の動物は時刻の表示にも使われます。深夜の12時を子の刻とし2時間ごとに干支をあてていくと昼の12時が午になります。それで午より前が「午前」、後が「午後」となります。

また時計の文字盤では子が真上、午が真下に置かれるので上下をまっすぐに結ぶ線を「子午線」と呼びますね。

是非ミニ知識として覚えておいて下さい。

 

 

歩くということは消費カロリーの非常に少ない運動でありながら足を刺激することで頭頂葉が鍛えられる。さらに酸素が脳細胞を活性化することで集中力をつかさどる前頭葉や記憶力をつかさどる海馬にも血流量が増え、脳の老化を防止する効果があります。

さらに血管が鍛えられることで脳動脈硬化を防ぎ脳梗塞のリスクも低くなります。

古代ギリシャのアリストテレスは散歩しながら哲学の講義を行ったと言われています。

ほかにも、スティーブ・ジョブスも歩きながらのミーティングを取り入れてました。

創造性や発想を高める効果もあるのです。

ウォーキングを習慣的に行うことで3年から7年も寿命を延ばせるという学説もあります。

まさに「歩く」ことは百薬の長です。

100才まで自分の足で歩きたいものです。

(追伸)

1月26日(日)衣山シネマに映画を観に行きました。

私の好きな藤原竜也主演の「カイジ ファイナルゲーム」だ。福本伸行の人気コミックの映画化の3作目である。

カイジがゲームに挑戦する、というのは不変だが今回は冒頭から東京オリンピック後の日本経済の失速、預金封鎖、新札発行等、経済学者の一部も懸念する起こり得る事態を交えながらの経済的な側面を持っていた。

是非、ご覧下さい。

鱈(タラ)は皆さん、お好きですか?世界中で食べられる魚。日本で一般的に鱈と呼ばれるのはマダラ。他にスケトウダラ、コマイがあります。

主な産地は北海道で1~2月は脂がのり、おいしいです。メスよりオスが人気で白子(精巣)も鍋料理や酢の物でよく見ますね。

脂肪分は0.2%とごく少量しか含まれていないので消化、吸収の際に胃に負担がかかりにくいため、病み上がりの食事や離乳食に適しています。栄養面ではビタミンB12やビタミンDが多く含まれています。

白子も水分が80%以上を占め低脂肪です。ポリアミンを含み、アンチエイジングの観点からも注目されています。

スペイン、イギリス、北欧などでも煮たり焼いたりしてよく食べられています。

是非、おいしい季節。召し上がって下さい。

(追伸)

いちご狩りの季節がやって来ました。

大満足の、まりちゃんです。

私は子供の診察が好きである。先日もケガをした小学4年生の処置をしながら尋ねてみた。

「君は何の教科が好きかな?」「理科です。」「理科のどんな所が好きかな?」「星座です。」と話は進んで、彼がオリオン座が好きなことが分かった。

私は実は高校の時に「地学」が嫌いでそのためか、天文学が苦手なのである。(シリウス、プロキオン、ベテルギウスの「冬の大三角」までは覚えています。)

さて、オリオン座について改めて勉強してみた。

オリオン座は(話は脱線するが)愛光高校の時代に通信添削「オリオン」をやっていたので愛着がものすごくある。

オリオン座はギリシャ神話の登場人物オリオンを題材としている。中央に三つ星が並んで鼓の形をしているので日本では古くから鼓星(つづみぼし)と呼んでいます。さてオリオンの右肩に相当するのが有名なベテルギウス。さてここからが本題。先日の1月14日の日経新聞「春秋」にも取り上げられているが、この一等星ベテルギウスが、いつになく暗い。米国の天文学者によれば2019年10月から2カ月ほどの短い間に明るさが半分になった。100年間の観測中に最も暗いそうである。このベテルギウスがいつ爆発してもおかしくない段階にあるのだそうです。

冬を代表する風物詩のオリオン座を皆さん南東の夜空に見つけて下さい。

神秘的な気分になれますよ。

 

風邪の季節です。よく「私はのどが弱いので、すぐ痛くなる。」と言う人が居ますがそれは間違いです。

のどは口から入った病原体を最初にシャットアウトするための第1関門だからです。のどが腫れるのも免疫力が正常に働いている証拠。のどが弱いどころかむしろ強いのです。

比べて高齢者は圧倒的にのどが痛くならないし風邪症状が出ないまま病原体がいきなり下気道まで侵入して肺炎になることがよくあります。

それは加齢と共にのどが老化して免疫力が弱くなっているからです。

もう一つ。のどから気管の粘膜には線毛という1000分の5ミリほどの細かい毛がびっしり生えています。線毛は病原体などの異物をキャッチするとベルトコンベアーに載せられたように口の方へ運ばれます。そしてタンと一緒に体外に排出されるか、唾液と一緒に食道から胃へとのみ込まれ胃酸で病原体は死んでしまいます。

このようにさまざまな機構で人体は風邪と戦っているのです。

もちろんマスクや緑茶うがいは予防効果があります。