夜間に特に急に足の筋肉が硬直して痛む「こむら返り」。皆さん、1度は経験しているでしょう。

「足がつる」という訴え方をされます。この現象は足の筋肉の一時的なけいれんですが原因はよく分かっていません。

足の筋肉に疲労がたまったり足が冷えたりすると起こりやすいのは事実です。夏の夜の冷房による足の冷えでも起こります。

病気学的には糖尿病や肝臓病などで起こりやすいと成書に書いていますが、ほとんどは不明です。

しかし薬の副作用から起こりうることも知っておくべきです。

①コレステロールを下げるスタチン系薬剤

②高血圧や心臓病に使う利尿剤(カリウム値の低下)

③喘息吸入薬・・・交感神経を緊張させ、それが筋肉の運動神経の刺激につながっているらしい。

①~③は、まれですが可能性として主治医に相談して下さい。

尚、治療薬は西洋薬、漢方薬共にありますので、頻回に起こる方は処方してもらって下さい。

 

 

コロナ対策を皆さん色々とされていますね。

手洗い、うがい、マスク等々。

さて数人で会食を持ちたい、食事しながらおしゃべりしたいと思う人も多いでしょう。

外出自粛や3密回避の感覚は、かなり個人差があります。散歩すら自粛する人もいれば、2人での食事ですら外ではしないという方も居ます。

誘われたくない、行きたくないと考えた場合は無理せず、はっきり断りましょう。この場合、必ず「誘ってくれてありがとう」と感謝を伝えて下さい。

誘った側も「残念だけどまたね。」と相手の立場を受け止め共感を伝えることが大切です。

この小さな一言でお互いにギクシャク感を残さずにすみます。

次に会食でのマナーで難しいのは「マスク」。早々に外して会話に熱中していないでしょうか? マスクは食べるときまで外さず、が基本。注文もマスクをしたままです。

そしてマスクは飛沫がついているので、そのままテーブルの上に置かずバックとか専用の袋等各自、考えて下さい。

どうか楽しい食事をして下さい。

(追伸)

コロナ禍の中で辛い話を小耳にはさんだ。

医療機関には各製薬会社のMRさんが訪れる。コロナのせいでつい最近までお目にかかることはなかった。医療機関を訪れて感染させてはならないという上からの通達であったらしい。それで在宅での仕事になる訳だが、K先生から次のような話を聴いた。

「とあるMRの場合、高給で週休2日、盆暮れは1〜2週間の休みを取るが、最近暇で退屈だからゴルフ三昧だと聞いて頭に来る」と。

もちろん休日にゴルフをするのは勝手だが、医療機関が(医療関係者みんなが)大変なときに、ゴルフ三昧をしてそれを世間に吹聴する人が居ると聞いて私も残念に思う。みんなが自粛の折に・・・。

少なくともゴルフの話は内輪だけでして欲しいと私も思います。

毎日、コロナの心配でさすがに気が滅入ってきました。

そんな時は、やがて来るであろう終息の日に何をするか、どこへ行くかを想像して、しばしの夢を見たいものである。

今回は院内旅行で10年以上前に行った「草津温泉」がお勧めである。

何と言っても日暮れと共にライトアップされる湯畑は日本人は必ず1度は訪れるべきである。この湯量はものすごく、どんどんあふれて捨てられる湯を見て、道後温泉に引っぱってきたいと思ったぐらいすごい湯量です。

日経新聞の記事から引用してみた。徳川8代将軍、吉宗は草津の湯をたるに入れて江戸まで何度も飛脚に運ばせました。高温かつPH2前後の強い酸性の湯は、流れ込む吾妻川を魚がすめない死の川に変えた毒水である。くぎを浸せば1週間で針金ほどの細さに溶かし、源泉をそのまま飲めば歯はボロボロになってしまいます。そんな強烈な湯なので、「恋の病以外効かないものはない」と言われる万病の湯です。

殺菌能力が高く、昔から「毒出しの湯」と言われてまさに毒を以って毒を制すのです。江戸時代以降、性病や難病の人が多くやってきたのも納得です。

是非、終息の日には、訪ねて下さい。一押しです。

 

認知症とは、脳を構成する神経細胞が急速に減少して正常な働きを失い、認知機能が低下する病気です。鍵や財布をなくす、人や物の名前が出にくくなる等。

さて最近の研究でアルツハイマー型認知症において初期症状が起こる前段階で嗅覚機能が衰える傾向にあることが明らかになってきました。

つまり予防の鍵は嗅覚機能。鼻から入ったにおいは大脳辺縁系という部分に伝わるのですがこのとき、においの情報が記憶をつかさどる海馬(かいば)を通ります。つまり普段からにおいを意識していれば嗅覚が刺激されることで古い記憶が呼び起されて脳が活性化することが考えられます。

嗅覚に刺激を与えて脳機能を維持するための手軽な方法として食事の時に香りの強い食べ物を10秒ほど意識的にかぐことが挙げられます。また柑橘系のアロマオイル(精油)やレモン、グレープフルーツ等の香りも良いです。

是非、試して下さい。

国立がんセンターは2003~06年に、がんと診断された人の10年後の生存率は、がん全体で57.2%だったと発表した。昨年より0.8%上昇した。

特定のがん細胞を狙い打ちする分子標的薬の登場や早期発見の診断技術の進歩による。

今後もがんゲノム医療やオプシーボをはじめとする「免疫チェックポイント阻害剤」の効果で上昇していくと思われる。

部位別で生存率が高ったのは前立腺(97.8%)、乳がん(85.9%)、甲状腺がん(84.1%)、最も低かったのは膵がん(5.3%)で肝がん(15.6%)、胆のう胆道がん(18%)が続いた。

ますますの生存率の向上を期待しています。

 

みなさん、日本のコインは中国式なのを知っていましたか?

西洋のコインはローマもギリシャも穴が開いているのは一つもない。実は世界のあらゆるコインの中で穴が開いているのは中国式だけなのです。

この穴は時代劇でも、ひもを通して1000枚のかたまりを一貫文(かんもん)として取引に使っているのをTVで見たことがありますね。日本では今でも五円玉を穴あき銭にしています。いまは、中国が穴あき銭を発行していないのでおそらくこれが世界唯一のものでしょう。

穴の有無は中国でコインは鋳造(ちゅうぞう)したからです。材料(銅など)の金属を溶かして型に流しこんで成型する鋳物(いもの)だったのです。

では西洋のは何故穴がないか?それは西洋のコインは鋳造ではなく鍛造(たんぞう)という作り方です。金属を溶かさずハンマーなどで型に合わせて打ち抜いたり叩いて整えるやり方です。

日本でも金貨である大判小判はそれで造られています。所変われば品変わる。

通貨のお話でした。

(追伸)

久しぶりに、ゆうり、まりかの写真です。

2人共に、すくすくと大きくなってきています。

果物大好きのまりかは、さくらんぼを独り占めでおいしそうです。

昔々の話を孫によくしてやりますが、その中に「鶴の恩返し」と「天女の羽衣」があります。

美女に、か細い声で「一夜の宿を・・・」と言われ泊めてあげたら、そのまま棲みついて甲斐甲斐しく世話を焼いてくれた上に、見たこともないような美しい高価な布を織ってくれた、と言う話。子供心には「いいなあ」としか、感想はなかったです。

次に富士山に近い「三保の松原」が有名な「天女の羽衣」。天から降りてきた「天女」が羽衣を松の枝に掛けて海で遊んでいた。それを覗き見していた漁師が松の枝に掛けておいた羽衣を隠したために天女は飛べなくなってしまう。ここから先は各地で色々あり「近江型」は、天女が仕方なく漁師と結婚して子供を産むものの隠された羽衣を見つけて天に帰る。「丹波型」は、帰れなくなった天女を老夫婦が引き取り、なぜか酒を造るのが上手い天女のおかげで金持ちになれたのに、「自分の子ではない」と追い出してしまった、とか。

日本は広いですね。

 

「認知症」は本当にこれから大事なテーマであり、薬の開発のみならず予防法がさまざまな文献に投稿されている。

興奮や攻撃性といった周辺症状を抑制する薬はあっても「治す」薬はない。

さて今回は予防法でお勧めなのが「歩幅を広くする」だ。国立環境研究所の谷口優研究員の発表を参考にしてみる。群馬県と新潟県在住の1000人以上の歩行を測定し歩幅を「広い」「普通」「狭い」と3つに分け4年間以上、認知機能の変化を調べた。

666人のうち認知機能の低下が最も多く見られたのが歩幅の狭い群。最も少なかったのが広い群であった。狭い群のリスク比は3.39倍で普通の群は1.22倍。疫学調査で3倍のリスクの違いが出るのは珍しく、それほど歩幅が認知機能の低下に大きく影響するそうです。

これまでも歩行速度(歩幅×歩調)が落ちると認知のリスクが高くなることは指摘されていたが、歩幅と歩調のどちらが関係しているかが分からなかった。結果は歩幅で、歩幅を広げると脳と足の間の神経伝達が刺激され脳の活性化が期待できるそうです。

是非、ためして下さい。

 

今月の私の誕生祝を患者のMさんからいただいた。

Mさんは当院に20年来、通ってくれている方である。

「遅くなりましたが・・」と言って持参してくれたのは、私の好きな「ふくろう」の木彫りであった。

木の枝で待ち伏せて音もなく飛び獲物に飛びかかることから「森の忍者」と称されている、ふくろう。「不苦労」と呼んで縁起物である。

Mさんは長浜で木彫りをやっている方に頼んでくれていたのだが、膨大な時間を費やしてやっと完成して持ってきてくれました。とてもすばらしい彫り物です。裏には私の名前も。又、プレートには私の好きな「一期一会」の文字も。医者と患者の出会いは、まさに「一期一会」なのです。今日が最後と思って診察に専念しています。

感謝の一言です。Mさん、ありがとう。

 

 

 

 

精神的ストレスが加わり続けると脳が反応してさまざまな弊害がもたらされる。

ストレスによる反応は2種類あります。

①ノルアドレナリン神経が働いて脳内物質ノルアドレナリンが分泌されます。すると「戦いモード」にスイッチが入って集中力や緊張感が必要な場面で役立つ反応です。

②ストレスが加わり続けると脳内のストレス中枢が興奮して今度は抵抗しなくなり、脳がフリーズ状態になって心身に悪影響を及ぼします。

脳が抵抗をやめてしまうとストレスから体を守ろうとしてコルチゾールが大量に分泌され高血糖、高血圧となり免疫力が抑制されて、さまざまなストレス性の病気が起こる。またストレス中枢の興奮によって「うつ」というメンタルの低下も起きます。

ストレスから脳を守るにはセロトニンの分泌が重要です。セロトニンを増やすには①太陽を浴びる②リズム運動をする③グルーミング(スキンシップ)をする、が大事です。

③ではオキシトシンという愛情ホルモンが分泌されセロトニン活性を促します。

あとはトリプトファンを含む食材(大豆製品、ナッツ、アボカド、バナナ)、ビタミンB6を含む食材(魚類、ニンニク、ショウガ)、炭水化物を含む食材(ご飯、パン類、イモ類、果物)を適度に摂って下さい。